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犬の療法食は、特定の疾患に対して栄養学的に配慮された「治療の一部」ともいえる特別なフードです。腎臓病・心臓病・膵炎・尿石症など、病気の種類によって必要な栄養管理は大きく異なります。しかし実際には、「いつまで続ければいいの?」「数値が安定したらやめてもいい?」「食べないときはどうする?」と悩む飼い主さんが多いのも事実です。
本記事では、療法食の役割と総合栄養食との違い、疾患別の特徴、継続のポイントや食べないときの工夫までを丁寧に解説します。
犬の療法食の役割と総合栄養食との違い
療法食は、健康な犬のための一般的なフードとは目的がまったく異なります。
その最大の違いは、「病気の進行を抑えるために栄養素を意図的に制限・調整している」点です。
総合栄養食は、健康維持を目的として必要な栄養素をバランスよく含んでいます。一方、療法食は特定の臓器への負担を軽減するために、あえてタンパク質やミネラル、脂質などを制限する設計になっています。
たとえば、
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腎臓病 → リン・タンパク質の調整
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心臓病 → ナトリウムの制限
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膵炎 → 脂質の制限
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尿石症 → 尿のpHやミネラル量の調整
など、疾患ごとに目的が明確です。
自己判断での給餌は危険
療法食は「体に良さそうだから」といった理由で自己判断で与えるものではありません。療法食は特定の疾患に合わせて栄養素を制限・調整しているため、健康な犬が長期間食べ続けると栄養の偏りを招くリスクがあります。
たとえば、低リンや低タンパクに設計された腎臓用療法食を健康な犬が継続して食べると、必要なミネラルやタンパク質が不足し、体力低下や免疫力低下につながる可能性があります。療法食はあくまで「治療の一環」として使用するものであり、診断があってこそ意味を持つ食事です。自己判断での給餌は避けましょう。
獣医師の指導のもとで継続する
療法食は一度決めたら固定ではなく、定期的な血液検査や尿検査の結果をもとに調整していくものです。病気のステージや数値の変化によって、必要な栄養制限の度合いは変わります。
たとえば、BUN(尿素窒素)やリンの数値、心臓疾患であればナトリウム管理の必要性などを確認しながら、ステージに合わせて食事内容を微調整していくことが重要です。状態が安定したからといって自己判断で元のフードに戻すのではなく、必ず獣医師と相談しながら継続・変更を判断しましょう。
【疾患別】犬の療法食の種類
療法食は疾患別に細かく設計されています。
それぞれの目的を理解することで、より適切な選択が可能になります。
腎臓サポート
腎臓サポート用療法食の基本は、腎機能の低下を抑えるための低リン設計です。
腎臓病では、リンの排出機能が低下するため、体内にリンが蓄積しやすくなります。リンが過剰になると、腎臓へのさらなる負担や二次的な合併症のリスクが高まります。
そのため、腎臓用療法食では、
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リンを制限
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タンパク質量を適度に調整
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ナトリウムを抑制
といった設計が行われています。
ただし、過度なタンパク質制限は筋肉量の低下につながるため、「減らしすぎないバランス」が重要です。
肝臓サポート
肝臓サポート用療法食は、肝臓への負担を抑えながら必要なエネルギーを確保する設計になっています。
肝臓は解毒・代謝・栄養の貯蔵など多くの役割を担う臓器であり、機能が低下すると体全体に影響が及びます。
肝臓サポート食では、
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消化しやすい高品質タンパク質を使用
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抗酸化成分を強化
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必要なカロリーを確保する脂質設計
などの工夫がされています。
単なる制限ではなく、肝細胞を守りながら体力を落とさないことが目的です。
膵臓・消化器サポート
膵炎や慢性的な下痢を繰り返す犬に対しては、脂肪分を抑えつつ消化性に優れた原材料を選定した設計が基本になります。
膵臓は脂肪の消化に大きく関わる臓器であり、脂質の過剰摂取は炎症の再発を招くことがあります。そのため、
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低脂肪設計
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高消化性タンパク質
が採用されています。
同時に、腸内環境を整えるための食物繊維のバランスも重要な要素になります。
尿石症サポート
尿石症サポート用療法食では、結石の種類に合わせて尿のpHをコントロールする設計が行われています。
尿石症には主に、
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ストルバイト結石
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シュウ酸カルシウム結石
などがあり、それぞれ対策が異なります。
例えばストルバイト結石では尿pHを弱酸性に保つ設計が行われ、シュウ酸カルシウムではミネラル量の調整が重視されます。
そのため、必ず結石の種類を特定した上でフードを選ぶことが重要です。
自己判断で選ぶと、かえって症状を悪化させる可能性があります。
療法食を食べてくれないときの対策
療法食の大きな課題のひとつが「食べてくれない」という問題です。
いくら栄養設計が優れていても、食べてもらえなければ意味がありません。
特に心臓病や腎臓病など慢性疾患では、体力維持が最優先になるため、食欲の低下は見逃せないサインです。ここでは、療法食を無理なく続けるための具体的な対策を紹介します。
温めやふやかしで香りを引き出す
犬は味覚よりも嗅覚で食事を判断します。
療法食を温めたりぬるま湯で軽くふやかすと、素材本来の香りが立ちやすくなり、食欲を刺激することがあります。
さらに、ふやかすと柔らかくなることで噛む負担が軽減され、
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シニア犬
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体力が落ちている犬
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心臓病で疲れやすい犬
でも食べやすくなります。
※熱湯は栄養を壊す可能性があるため、確認してから使用しましょう。
トッピングをする
療法食をどうしても食べない場合、効果を損なわない範囲で少量のトッピングを加える方法があります。ただし、これはあくまで補助的な工夫であり、自己判断で自由に加えるのではなく、必ず獣医師・栄養相談士などの専門家に相談したうえで行うことが前提です。
療法食は、特定の栄養素(リン・ナトリウム・脂質など)を細かく調整して設計されています。そのため、一般的なおやつや人間用の食材を安易に混ぜると、せっかくの栄養設計を崩してしまう可能性があります。
トッピングを検討する際のポイントは次のとおりです。
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塩分を含まないこと(無塩が基本)
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低リン・低脂質の食材を選ぶこと
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主食の量を大きく変えない少量使用にとどめること
具体例としては、
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無塩で茹でた鶏むね肉(ごく少量)
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疾患に配慮したウェットタイプの療法食
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低リン設計の補助食
などが挙げられます。
ただし、トッピングが主役になってしまい、療法食を残すようになるのは本末転倒です。あくまで「香り付け」「きっかけ作り」として活用し、主食は療法食であることを崩さないことが重要です。
120種の和漢と天然の香りが叶える「sowaka」の療法食
療法食は「制限するための食事」というイメージを持たれがちですが、本来は体を守り、無理なく支えるための食事です。栄養制限だけに偏ると、食欲低下や体力の低下につながることもあります。そのため、疾患への配慮と同時に「続けられる設計」であることが重要になります。
sowakaの療法食は、臨床獣医師と漢方の専門家の監修のもと開発された、栄養管理と体全体のバランスを同時に考えた特別療法食です。
120種の和漢植物・サプリ成分で体の巡りを整える
sowakaの最大の特長は、120種類もの和漢植物・天然素材を配合している点です。
これは単なる栄養補給ではなく、
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体の巡りを整える
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消化吸収を助ける
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免疫バランスを保つ
といった“全身の調和”を意識した設計です。
天然素材の豊かな香りが食欲を刺激する
療法食の継続で最も多い悩みが「食べない」という問題です。
犬は味よりも嗅覚で食事を判断するため、香りが弱いと途端に食欲が落ちることがあります。
sowakaは人工香料に頼らず、
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馬のシャトーブリアンなどの高級肉を含む天然素材
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和漢植物の自然な香り
を活かすことで、本能的に食欲を刺激する設計になっています。
栄養制限を行いながらも、「美味しく食べられる」ことを重視しているため、療法食でありながら継続しやすい点が特長です。
疾患に合わせて選べるラインナップ
sowakaでは、代表的な慢性疾患に配慮した設計となっており、例として次の種類があります。
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消化器・肝臓・膵臓用
消化しやすい原材料を中心に、脂質量やタンパク質の質を調整し、内臓への負担を抑えながら必要なエネルギーを確保する設計。 -
心臓用
低ナトリウム設計を基本に、血流や巡りを意識した栄養バランスで、心臓のポンプ機能への負担軽減を目指す設計。 -
腎臓・結石用
低リン設計やミネラルバランスの調整、尿pHへの配慮など、腎機能や泌尿器への負担を抑える設計。
このように、「どの臓器に配慮するのか」が明確に分かれているため、診断内容に合わせて選びやすいのが特徴です。
参考ページ:https://sowaka.tokyo/
犬の療法食に関するよくある質問
療法食について調べていると、「ずっと続けるの?」「市販フードと何が違うの?」など、さまざまな疑問が出てきます。療法食は一般のドッグフードとは目的が異なるため、正しい理解がとても重要です。ここでは、飼い主さんから特によく寄せられる質問に、分かりやすくお答えします。
療法食はずっと続ける必要がある?
療法食をどのくらい続けるかは、疾患の種類や進行度によって異なります。慢性疾患の場合、基本的には長期的な継続が前提になることが多いですが、数値が安定した場合には内容を見直せるケースもあります。
重要なのは、「数値が良くなったから自己判断でやめる」という選択をしないことです。療法食は症状を抑え込んでいる状態であることも多く、急に通常食へ戻すと再悪化する可能性があります。必ず獣医師と相談しながら、段階的に調整することが大切です。
市販のケアフードと動物病院の療法食は何が違う?
市販のケアフードは、予防や軽度の不調をサポートする目的で設計されているものが多く、栄養制限も比較的穏やかです。一方、動物病院で処方される療法食は、血液検査や診断結果を前提に、厳密な栄養管理を行うための設計になっています。
例えば、腎臓用療法食ではリンの量が細かく制御されており、心臓用ではナトリウム量がより厳密に調整されています。そのため、病状が進行している場合や数値管理が必要なケースでは、療法食の方が適しています。目的の違いを理解して選ぶことが重要です。
複数の疾患がある場合はどの療法食を選べば良い?
複数の病気を抱えている犬の場合、フード選びはさらに慎重になります。例えば、腎臓病と心臓病を併発している場合、それぞれの制限項目が異なることがあります。
この場合は、より重症度の高い疾患、またはより強い栄養制限が必要な疾患を優先しながら、全体のバランスを見て決定するのが基本です。獣医師と相談し、血液検査の数値や症状を総合的に判断して選択します。場合によっては、療法食にトッピングや補助食品を組み合わせるケースもあります。
美味しい療法食で健やかな毎日を
療法食は、単なる「制限の食事」ではなく、愛犬の体を守りながら毎日を支える大切なケアのひとつです。疾患に合わせた栄養管理を正しく行うことで、症状の進行を抑え、生活の質(QOL)を保つことにつながります。
しかし、どれほど栄養設計が優れていても、食べ続けられなければ意味がありません。だからこそ、厳格な栄養管理と“美味しく食べられる設計”の両立が重要です。
愛犬の状態に合わせて獣医師と相談しながら、無理なく続けられる療法食を選び、健やかな毎日を支えていきましょう。
免疫ケアや栄養バランスに配慮し、年齢や体調に合わせて、総合栄養食(完膳食)2種類と特別療法食(躍膳)5種類をご用意。大切な愛犬の毎日に、上質な食事というかたちのやさしさをお届けします。
完膳食(総合栄養食)は健康維持や免疫維持に必要な栄養素をバランスよく配合し、日々の主食として適しています。
- 年代別設計(7歳以下の成犬・幼犬用、8歳以上のシニア用)
- 年齢に応じた理想的な栄養バランス
- 不調がない愛犬の毎日の健康サポートに最適
- 該当臓器に負担をかけないための栄養制限
- 再生や機能維持のために必要な栄養は十分に補給
- 症状や体調に合わせて食事面からサポート
また、AAFCO(アメリカ飼料検査官協会)の総合栄養食基準を遵守しているため、極端な栄養制限はなく、長期間の継続給餌でも安心してお使いいただけます。
